スーパーは売場で差がつく?売上を伸ばす売場レイアウトと陳列のコツ

スーパーは売場で差がつく?売上を伸ばす売場レイアウトと陳列のコツ

「売上を伸ばしたい」
「お客様に快適に買い物をして欲しい」
スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンターなど、店舗を運営するうえで、売上向上や顧客満足度向上は常に重要な課題です。

その鍵を握るのが、「売場レイアウト」と「商品陳列」です。
お客様の購買を促したり、店舗での滞在時間を延ばしたりするなど、効果的なレイアウトや陳列は売上を大きく左右します。

この記事では、店舗運営部の担当者様向けに、売上アップにつながる売場レイアウトや陳列のポイントを徹底的に解説します。

エイジスのマーチャンダイジングサービス

商品の補充や品出し、棚替え、改装など、様々な頻度で発生する店舗の”売場づくり”をすべてサポートします。

本資料では、サービスの概要や実績などをまとめて紹介しております。ぜひご覧ください。

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売上が変わる?スーパーの売場作りが重要な理由

スーパーマーケットには、ほかの小売店とは異なる特徴があり、売場作りで次のようなことを実現する必要があります。

買い物の利便性につながる

スーパーマーケットを利用する来店客の中には、子育て中の主婦や仕事帰りの独身者など、忙しい人も少なくありません。
そのため、スーパーマーケットにとって買い物の利便性の高さは、最も重要なことといえます。

そして、スムーズに買い物できるかどうかは、売場のレイアウトと陳列によって決まります。
たとえば、目的の商品がどこにあるかすぐにわかる、通路が広くてすれ違いやすい、といった点は利便性を大きく高めます。

一方、通路が狭かったり、商品が乱雑に陳列されていたりすると、お客様はストレスを感じてしまい、買い物を早く切り上げたい、二度と来店したくないなどと感じてしまうでしょう。

顧客満足度・店舗好感度の向上

来店客に買い物中に不快な思いをないことで、顧客満足度を向上させられます。

  • 商品の配置が論理的でわかりやすい
  • 通路が常に清潔に保たれている
  • 陳列が美しく見やすい

といった要素は、お客様に好印象を与えます。
こうした好印象は、リピーターの増加や、長期的な売上の安定につながります。

購買意欲を促すことができる

たとえば、関連商品を近くに陳列することで、「ついで買い」を促すことができます。
また、新商品や季節商品を魅力的にディスプレイすることで、お客様の好奇心を刺激し、手に取ってもらう機会を増やすことができます。

このように、売場作りの工夫ひとつで来店客の購買意欲を促すことができます。

売上向上につながる

ここまでにご紹介してきた「利便性の向上」「顧客満足度の向上」「購買意欲の促進」は、最終的に売上向上という結果につながります。
来店客が店舗での滞在時間を延ばし、より多くの商品を購入するようになれば、店舗全体の売上は自然と増加します。

売場作りは、単なる店舗運営の一部ではなく、売上を最大化するための重要な戦略なのです。

押さえるべきスーパー売場の基本原則

効果的な売場作りには、いくつかの基本原則が存在します。
これらを理解し、実践することで、お客様にとって魅力的で、店舗にとって収益性の高い売場を実現できます。

顧客の視点に立ち、導線・売り場を設計する

スーパーの売場レイアウトを設計する際は、常に顧客の視点に立つことが大切です。
お客様が店内をどのように移動するか、どの商品を最初に手に取るか、といった「導線」を意識することで、無理なく買い物を楽しめる空間を作り出すことができます。
理想の導線設計は、お客様が買い忘れなく、最適時間で快適に購買を完了できることを目的とします。

そのために、ワンウェイ(一方通行)で売場を長く回遊してもらい、一般的に右利きが多いことから入店から反時計回りに進むよう設計するのが理想とされます。
さらに、顧客を店奥まで引き込む「磁石売場」といった仕掛けを効果的に配置することも、導線設計の重要なカギとなります。

視認性とわかりやすさを追求する

商品は見やすく、わかりやすく陳列されている必要があります。
具体的には、商品名や価格がすぐに判別できること、商品カテゴリごとにまとまっていることが重要です。
また、POP広告や案内表示を活用して、お客様が迷わずに済む工夫も求められます。

商品の特性に合わせて売場を設計する

売場設計においては、商品の特性や顧客ニーズに応じて、陳列の意図を変えることが重要です。
具体的には、商品を以下の2パターンに分けて設計します

  • 日常生活に必須のコモディティ商品(必需品)、ニーズ商品、計画購買の商品は買い忘れなく、確実に購入できる売場にする
  • 生活を楽しむライフスタイル商品、ウォンツ商品、非計画購買商品は足を止めて、思わず手に取って、購入してしまう売場にする

このように、商品の特性に合わせて売場を設計することで、顧客満足と売上最大化の両立が可能になります。

店舗内の安全性を考慮する

来店客が安心して買い物できる環境も欠かせません。
通路は十分な幅を確保し、商品が崩れ落ちるような危険な陳列は避けるべきです。
特に、高齢者やベビーカーを利用する来店客が多い店舗では、より慎重な配慮が求められます。

お客様が安心して買い物できる環境も欠かせません。
通路は十分な幅を確保し、商品が崩れ落ちるような危険な陳列は避けるべきです。
特に、高齢者やベビーカーを利用するお客様が多い店舗では、より慎重な配慮が求められます。

商品別、スーパーの最適な売場レイアウト

商品の種類によって、最適な陳列方法や配置は異なります。
以下に、主要な商品カテゴリごとのレイアウトのポイントをまとめてご紹介します。

野菜・果物売場

入り口付近に配置することが一般的です。
これは、新鮮な野菜や色鮮やかな果物が、お客様に「この店は活気がある」という印象を与え、購買意欲を高める効果があるためです。

また、旬の野菜や果物を目立つ位置に置くことで季節感を演出し、お客様の関心を引くことができます。

肉・魚売場

店舗の最も奥に配置されることが多いです。
これは、お客様が日常的に購入する生鮮食品を奥に配置することで、必然的に店内の奥まで進んでもらい、その途中でほかの商品も手に取ってもらうことを狙っているからです。
特に肉・魚は冷蔵・冷凍ケースに陳列されるため、他の商品と離れた場所に配置することで、温度管理の効率も高まります。

ただし、献立を考える際に野菜との組み合わせも考えやすいよう、野菜売場の隣に配置するといった工夫も重要です。

卵・乳製品売場

牛乳や卵などの日配品も、肉や魚と同様に店舗の奥に配置されることが多いです。
これらの商品は、お客様が毎日または頻繁に購入するものであり、店舗への来店頻度を維持する役割を果たしています。

このため、あえてわかりにくい位置に配置することで店内を探しながら回遊してもらうといった戦略も取れます。
逆に、卵・乳製品をわかりやすい位置に配置する必要は、基本的にはありません。

惣菜・パン売場

入り口から見て奥の壁際や、レジ近くに配置されることが一般的です。
最近では、入り口付近に配置して集客の目玉にしている店舗も増加傾向です。

特に惣菜は、仕事帰りのお客様が手軽に購入できるため、レジ周りに置くことで、会計前に「ついで買い」を促す効果が期待できます。

スーパーの売場レイアウトと陳列のコツ

具体的な陳列方法やレイアウトのテクニックを駆使することで、お客様の購買行動をさらに促すことができます。

関連商品を配置し、ついで買いを促す

商品の近くに関連商品を陳列することで、「ついで買い」を効果的に引き出すことが可能です。
たとえば、焼肉用の牛肉の隣に焼肉のタレを置いたり、レタスの近くにドレッシングを置いたりといった工夫が考えられます。

【関連記事】
クロスマーチャンダイジングとは?小売業の売上を伸ばす戦略を紹介!

時計回りのレイアウト・導線を意識する

日本は左側通行が基本のため、店舗に入ったお客様は無意識に左へ進みがちです。
この習性を利用し、お客様が店内を時計回りに回遊するようなレイアウトを意識しましょう。
また、お客様の多くは商品を右手に持った買い物かごに入れるため、時計回りの動線にすることで、よりスムーズに買い物を楽しんでもらえます。

レイアウトの変更は極力控える

頻繁なレイアウト変更は、お客様を混乱させ、買い物の利便性を損なう可能性があります。
特に、日用品や頻繁に購入される商品の位置は固定し、お客様が安心して買い物を楽しめるように配慮することが重要です。

商品特性に合わせた陳列方法を活用する

商品の種類によって、最適な陳列方法は異なります。

たとえば、同じ種類のカップラーメンでも、味ごとに縦に並べる「縦陳列」は、商品の多様性を強調し、お客様の選択肢を広げられます。
一方、同じ商品を横に並べる「横陳列」は、商品の存在感を際立たせ、特定の商品を強くアピールしたい場合に有効です。

【関連記事】
【店舗売上UP】売れる商品陳列の基本と6つのコツを紹介

ゴールデンゾーンを活用する

ゴールデンゾーンとは、来店客の視線に入りやすく、また手に取りやすい高さにある棚の範囲を指し、一般的に、身長160~170cmの成人が自然な姿勢で目にする高さ(床から約75135cm)が該当するといわれています。
ゴールデンゾーンに、最も売りたい商品や利益率の高い商品を陳列することで、売上向上につながります。

【関連記事】
ゴールデンゾーン活用術!基本と売上を伸ばす陳列テクニックを紹介

スーパーの売場づくりはエイジスグループにご相談ください

ここまでご紹介してきたような売場づくりのポイントを押さえることで、スーパーでの売上アップが期待できます。
ただ、接客・販売を中心とする日々の業務をこなしながら、頻度の高い棚替えやカテゴリーリセットなどを効果的に行うことは、ハードルが高いものです。

そこでご提案したいのが、スーパーの売場づくりを外注することです。 たとえば、エイジスグループでは、「季節の棚替え・カテゴリーリセット」「新店準備・改装リモデル・閉店作業」などのサービスを提供しています。

季節の棚替え・カテゴリーリセット

当社の専門チームが、店舗スタッフに代わって棚替えを迅速に実行します。
営業中に作業が可能なため、販売機会を失う心配もありません。52週MD計画に基づいた棚替えも、短期集中で正確に完了させます。

エイジスの「季節の棚替え・カテゴリーリセット」サービスについて、詳しくは下記ページをご覧ください。
https://service.ajis.jp/service/merchandising/display.html

新店準備・改装リモデル・閉店作業

新店オープンや改装、閉店に関わるあらゆる業務をエイジスグループが一括して承ります。
事前の打ち合わせから、什器の設置、商品陳列に至るまで、全てを専門チームが代行します。営業中や深夜の作業も可能なため、店舗を休業する必要がありません。
これにより、販売機会を失うことなく、顧客の離反を防ぎます。

エイジスの「新店準備・改装リモデル・閉店作業」サービスについて、詳しくは下記ページをご覧ください。
https://service.ajis.jp/service/merchandising/display-remodelling.html

まとめ

Vスーパーマーケットにおいて、売上向上と顧客満足度を高めるためには、売場レイアウトと陳列の改善が不可欠です。
来店様の視点に立ち、商品の特性や購買心理を理解した上で、導線や配置を工夫することで、より魅力的で収益性の高い売場を実現できるでしょう。

編集者

株式会社エイジス

株式会社エイジスは、国内棚卸サービスのリーディングカンパニーとして、全国83拠点を展開。3,000社を超える企業との取引実績を誇り、確かな信頼関係を基盤に、店舗運営や店舗販促活動を多面的に支援しています。

さらに、アジアを中心に海外にも営業拠点を広げ、グローバルな小売業支援にも取り組んでいます。米国では、アジア各国の小売業ニーズに応えるためのサービス開発や研究にも力を入れており、 国内外で蓄積したノウハウを活かして、流通業界の課題解決に貢献しています。

AJIS

監修者

エイジスリテイルサポート研究所 所長 三浦美浩

1987年に東北大学卒業後、損害保会社を経て商業界入社、「食品商業」編集長、「販売革新」編集長などを経て、2011年には商業界取締役就任 チェーンストア各社の社内教育を担当する教育支援事業などを担当。その後、2017年に独立しロジカル・サポート㈱を設立し、2020年にエイジスリテイルサポート研究所所長に就任(兼任)。長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。 従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。 従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

エイジスリテイルサポート研究所 所長 三浦美浩

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