【店舗売上UP】売れる商品陳列の基本と6つのコツを紹介

【店舗売上UP】売れる商品陳列の基本と6つのコツを紹介

店舗運営に携わる皆様にとって、「どうすればもっと売上を伸ばせるか」は大きな課題でしょう。
顧客を引きつけ、商品を手に取ってもらい、最終的に購入してもらうまでのプロセスには、さまざまな要素が絡み合っています。

なかでも、顧客の購買行動に直接的かつ強力に影響を与えるのが「商品陳列」です。
特に、ドラッグストアやスーパーマーケット、ホームセンターのような多種多様な商品を扱う店舗では、商品陳列の巧拙が売上を大きく左右します。
しかし、多くの店舗が陳列の基本原則や具体的なテクニックを体系的に理解し、実践できているケースは決して多くないのが現状です。

そこでこの記事では、店舗の売上を向上させるための商品陳列に焦点を当て、基本から具体的なテクニックまでをご紹介します。

エイジスのマーチャンダイジングサービス

商品の補充や品出し、棚替え、改装など、様々な頻度で発生する店舗の”売場づくり”をすべてサポートします。

本資料では、サービスの概要や実績などをまとめて紹介しております。ぜひご覧ください。

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商品陳列が売上に関係する理由とは?

たとえば、スーパーマーケットでの買い物のように、来店者が店舗に入ってから購入する商品を決めるケースは少なくありません。
来店客は、店舗に入ってから購入を決定するまでに、さまざまな情報から影響を受けます。なかでも、目から得る情報は多く、商品の見せ方や配置は、購買のきっかけを直接生み出す要因となります。
顧客が商品を見つけやすい、手に取りやすいと感じる陳列は、店舗の利便性を高め、顧客満足度を向上させます。結果として、リピート率の向上や口コミによる新規顧客の獲得も期待できるのです

商品陳列の基本的な考え方

効果的な商品陳列を行う上で、押さえておくべき基本的な考え方があるため、ご紹介します。

陳列の目的を明確にする

まずは、その陳列によって何を達成したいのか、目的を明確にしましょう。
たとえば、「新商品の認知度を上げる」「特定の商品を売り切る」「客単価を向上させる」など、具体的な目的を設定することが重要です。
目的が明確になれば、それに合わせた陳列方法や場所が自然に決まってきます。

顧客目線に立つ

顧客が商品をどう探すか、どう店舗内を移動するかを想像することが大切です。
その際、顧客のターゲット層を明確にし、そのターゲット層のニーズを考えましょう。
陳列する側ではなく、あくまでも購入する側の視点に立つことで、顧客にとっての「見やすさ」「取りやすさ」を追求します。

店舗内の安全性を確保する

陳列は美しさや効率だけでなく、安全も考慮する必要があります。
いくら魅力的に見える陳列だとしても、商品の落下や陳列什器の転倒が起これば、本末転倒です。
こうしたことが起きないよう、安定性を確保し、顧客が安心して買い物できる環境を整えましょう。

購買意欲を高めるカラーコントロール

カラーコントロールとは、色がもたらす心理的な効果を活用し、顧客の購買意欲を最大限に高めるための売場づくりの技術です。
商品の陳列を単なる「色分け」で終わらせるのではなく、意図的に配色をコントロールすることで、視覚的な訴求力を最大化します。 

具体的には、同系色の商品を固めて陳列し統一感を演出するか、あるいは補色(反対色)を意図的に配置して互いの色を際立たせ、強いメリハリをつけるという2つの手法が基本となります。

主な商品陳列の種類

商品の特性や売場のスペースに合わせて、さまざまな陳列方法を使い分けることが重要です。
ここでは、代表的な陳列方法をいくつか紹介します。

縦陳列

棚の最上段から最下段まで、同じ品目の商品を縦一列にまとめて並べる陳列方法です。
顧客の視線は上下に動くため、商品の種類やブランドをカテゴリごとに認識しやすくなります。
また、小規模な店舗でも取り入れやすい陳列方法です。
ただ、特定の商品のアピールには向きません。
売上に差のない商品カテゴリの陳列に向いています。

横陳列

棚の一段ごとに同じ商品や同じカテゴリの商品を横に並べる方法です。
商品を大量に並べることができるため、来店者の目を集めやすく、商品や商品カテゴリをアピールするのに向いています。
ただ、陳列場所の高さによっては、来店者の目が届きにくいことがあります。

島陳列

フロアの中央などに、独立した陳列台を設置して商品を並べる方法です。
陳列台が「島」のように見えることからこの名がついており、アイランド陳列とも呼ばれます。
顧客の目に留まりやすく、季節商品や特売品、催事品などの目玉商品をアピールする際に有効です。

ジャンブル陳列

ジャンブル(jumble)とは、「乱雑な」という意味の英語から来ており、商品をカゴや什器に無造作に山積みにする陳列方法です。
あえて乱雑に置くことで、「お買い得品」や「掘り出し物」といった雰囲気を演出し、顧客の購買意欲を刺激します。 

この陳列は、商品の特性によって目的が異なります。
食料品においては、販売機会の最大化が主な目的であり、賞味期限の管理を気にしなくてもよいほど「飛ぶように売れる商品」に限定して適用するのが定石です。
これは、在庫処分を目的とする日用雑貨や衣料品の陳列とは、明確に意図が異なります。
ただ、商品が傷つきやすい点や、品質の高さをアピールすべき商品には向かないといったデメリットもあります。

ウイング陳列

メインの陳列棚の側面に、補助的な棚や箱、ワゴンなどを設置して、翼や羽根(wing/ウイング)」のようにして商品を陳列する方法です。 
主通路の脇にあるため顧客の目に留まりやすく、関連商品や一緒に購入されやすい商品を配置することで、ついで買いを促し、客単価の向上を狙います。
ただ、売場の通路を狭くしてしまうのは難点です。

シンメトリー陳列

縦の中心線を境にして左右対称に同じ形、同じ大きさ、同じ数量の商品を配置する陳列方法です。
左右で色違いの商品を並べる際などに活用します。
整然とした美しさを演出し、特に高級感を高めたい商品に適しています。
顧客に安心感や信頼感を与える効果も期待できます。

トライアングル陳列

商品を三角形のかたちに積み上げて陳列する方法です。
真ん中に背の高い商品を、両脇に背の低い商品を並べたり、同じ商品を三角形に見えるように並べたりします。
陳列に安定感を持たせるとともに、見た目のインパクトが大きいため、新商品や数量限定品などを強調したい場合に有効です。

エンド陳列

エンドとは、陳列棚の両端のことで、ここに商品を並べる陳列方法です。
店舗内で最も顧客の目に留まりやすい場所の一つであり、特売品や季節商品、新製品など、特に売り込みたい商品を陳列するのに適しています。
ただ、エンドに大量の商品を陳列してしまうと、来店者の通行を妨げてしまうことがあるため、注意が必要です。

売れる商品陳列6つのコツ

陳列の基本と種類を理解した上で、さらに売上を伸ばすための具体的なコツを6つ、ご紹介します。

商品をカテゴリごとにまとめる

顧客が目的の商品をすぐに見つけられるよう、関連性の高い商品を同じエリアにまとめることが重要です。
たとえば、パンの近くにジャムやバターを置くなど、顧客の「ついで買い」を促す配置を意識しましょう。

関連する商品同士を近くに並べる

シャンプーとリンス、カレーのルーとレトルトカレーなど、一緒に使う商品を近くに並べることで、顧客は買い忘れを防げ、店舗は客単価を向上させることができます。
定番商品の約80%に対し、顧客の購買シーンを意識した関連商品を約20%の割合で行うのがポイントです。

商品のフェイス(パッケージ正面)を見せる

商品のパッケージ正面が顧客の目に留まるよう、顧客導線も考慮し、正面を向けて陳列する「フェイシング」は非常に重要です。
商品の魅力を最大限に伝えることで、顧客の購買意欲を高めます。

売りたい商品の陳列面積を増やす

特に売りたい商品や新商品は、陳列面積を広げ、ボリューム感を出すことで、顧客の注目を集めることができます。

売筋商品をゴールデンゾーンに並べる

ゴールデンゾーンとは、顧客が最も商品を手に取りやすい、床から75135cm程度の高さの棚を指します。
このゾーンに売れ筋商品を配置することで、売上アップを狙うことができます。

【関連記事】
ゴールデンゾーン活用術!基本と売上を伸ばす陳列テクニックを紹介

販促物を活用して視認性を高める

ポップ(POP)やプライスカード、ポスターなどの販促物を効果的に使用し、商品の特徴や魅力を伝えることで、顧客の購入を後押ししましょう。

商品陳列が売れる陳列方法を考える流れ

効果的な陳列を実現するためには、ただやみくもに商品を並べるのではなく、事前に明確な計画を立てることが重要です。
ここでは、売れる陳列方法を考える際の基本的なステップをご紹介します。

目的とターゲットを明確にする

まず、「誰に」「何を」「いつ」「どうやって」売りたいのかを明確にすることが、陳列戦略の第一歩となります。
たとえば、「夏の行楽シーズンにファミリー層向けに日用品のまとめ買いを促したい」「若い女性が自宅で過ごす夜に合わせた新商品をアピールしたい」など、具体的な目的、ターゲット、時間軸を設定しましょう。
これにより、最適な陳列方法や商品の配置場所が見えてきます。

客の行動を予測し、配置場所を決める

次に、店舗内での顧客の動きを予測します。
顧客がどこから店舗に入り、どの通路を通り、どの順番で商品を見ていくのかを想定することで、商品の最適な配置場所を決定できます。
たとえば、主通路の目に留まりやすい場所に特売品を置いたり、顧客の動線に合わせて関連商品を配置したりすることが大切です。

商品の特性に合わせて陳列する

陳列の際は、商品の種類やサイズ、重さなどの特性も考慮に入れましょう。
壊れやすい商品は安全な場所に、手に取りやすい高さには売りたい商品を配置するなど、商品の特性を最大限に活かす陳列方法を選びます。

商品が売れる陳列を実現するならエイジスグループへご相談ください

常に商品が売れる陳列を実現するには、商品の入れ替えのたびに素早く対応する必要があり、従業員に負担がかかります。残業代など人件コストも上がりがちです。

そこで、売場づくりを外注するのがおすすめです。
エイジスでは、売れる売場をサポートするさまざまなサービスを提供しております。。

集中補充(商品補充・品出し)

店舗スタッフに代わって商品の補充や品出しを行います。
開店前やピークタイムに作業を完了させることで、売り場の状態を最適に保ちます。
これにより、店舗スタッフは接客や販売といったコア業務に集中でき、売上アップにつなげることが可能です。

エイジスの「集中補充(商品補充・品出し)」サービスについて、詳しくは下記ページをご覧ください。
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季節の棚替え・カテゴリーリセット

当社の専門チームが、店舗スタッフに代わって棚替えを迅速に実行します。
営業中に作業が可能なため、販売機会を失う心配もありません。52週MD計画に基づいた棚替えも、短期集中で正確に完了させます。

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新店準備・改装リモデル・閉店作業

新店オープンや改装、閉店に関わるあらゆる業務をエイジスグループが一括して承ります。
事前の打ち合わせから、什器の設置、商品陳列に至るまで、全てを専門チームが代行します。営業中や深夜の作業も可能なため、店舗を休業する必要がありません。
これにより、販売機会を失うことなく、顧客の離反を防ぎます。

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https://service.ajis.jp/service/merchandising/display-remodelling.html

まとめ

商品陳列は、店舗の売上を向上させるための重要な戦略です。
商品の特性や顧客の心理を理解し、さまざまな陳列方法やテクニックを組み合わせることで、顧客の購買意欲を最大限に引き出すことができます。

この記事でご紹介した基本的な考え方や具体的なコツを参考に、貴店の売上アップを目指してください。

もし、陳列の最適化や店舗運営の効率化にお悩みでしたら、エイジスグループのサービスが皆様のお役に立てるでしょう。

編集者

株式会社エイジス

株式会社エイジスは、国内棚卸サービスのリーディングカンパニーとして、全国83拠点を展開。3,000社を超える企業との取引実績を誇り、確かな信頼関係を基盤に、店舗運営や店舗販促活動を多面的に支援しています。

さらに、アジアを中心に海外にも営業拠点を広げ、グローバルな小売業支援にも取り組んでいます。米国では、アジア各国の小売業ニーズに応えるためのサービス開発や研究にも力を入れており、 国内外で蓄積したノウハウを活かして、流通業界の課題解決に貢献しています。

AJIS

監修者

エイジスリテイルサポート研究所 所長 三浦美浩

1987年に東北大学卒業後、損害保会社を経て商業界入社、「食品商業」編集長、「販売革新」編集長などを経て、2011年には商業界取締役就任 チェーンストア各社の社内教育を担当する教育支援事業などを担当。その後、2017年に独立しロジカル・サポート㈱を設立し、2020年にエイジスリテイルサポート研究所所長に就任(兼任)。長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。 従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。 従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

エイジスリテイルサポート研究所 所長 三浦美浩

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