売れるスーパーマーケットの工夫とは?品揃えと陳列のポイントを解説します

売れるスーパーマーケットの工夫とは?品揃えと陳列のポイントを解説します

ドラッグストアやスーパーマーケット、ホームセンターといった小売業の競争が激化する現在、お客様に「いつも利用したいお店」と感じさせる品揃えと陳列は、売上を左右する極めて重要な要素です。
単に商品を並べるだけでなく、お客様の購買心理を深く理解し、戦略的に売り場を作り上げることが求められているのです。

特に、商品企画や仕入れを担当される皆様にとって、品揃えを最適化し、それを最大限に活かす「陳列」のノウハウは、部門の成果に直結する課題ではないでしょうか。
「多様化する顧客ニーズを捉え、どの商品を、どの量で、どのように見せるか」この判断が、店舗の売れる力を決定づけます。

そこで、この記事では、売れるスーパーマーケットが行っている、品揃えの基本的な考え方から、購買意欲を高める具体的な陳列テクニックまでをご解説いたします。

エイジスのマーチャンダイジングサービス

商品の補充や品出し、棚替え、改装など、様々な頻度で発生する店舗の”売場づくり”をすべてサポートします。

本資料では、サービスの概要や実績などをまとめて紹介しております。ぜひご覧ください。

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売れないスーパーマーケットの売場の特徴とは?

売れるスーパーマーケットについて考える前に、逆に売れないスーパーマーケットの売場の特徴を確認しておきましょう。

顧客が離れてしまう売場の共通点

売れないスーパーマーケットの売り場には、お客様の購買意欲を削いでしまう共通の特徴が存在します。

その最たるものが、「品揃えの偏り」と「陳列の乱れ」です。

「いつ行っても同じ」というマンネリ感

季節感やトレンドの変化が感じられない品揃えでは、お客様は新しい発見を求めて他店に流れてしまいます。
品揃えの鮮度を維持することは顧客維持に直結する課題です。

「欲しいものがどこにあるのかわからない」という不便さ

関連性の低い商品が混在していたり、導線がわかりにくかったりすると、お客様はお目当ての商品が発見できずにストレスを感じ、買い物を途中で諦めてしまう可能性があります。

欠品やスカスカな棚が多い

本来あるべき商品がない(欠品)だけでなく、陳列量が少なく「売れていない」印象を与えてしまった場合も、購買意欲は低下します。

改善が必要な「品揃え」と「陳列」のサイン

以下のようなサインが見られた場合、早急な改善が必要です。

単なる現場の問題にとどまらず、品揃え計画や陳列基準の運用に課題がある可能性を示しています。
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売場作りの工夫が難しい理由

売場作りの工夫が難しい主な理由は、次の3点です。

人手不足

最も深刻な課題の一つが人手不足です。
特に、陳列の調整や前出し作業、POPの作成といったきめ細やかな売場管理は、時間と人員を要します。

しかし、欠品対応やレジ業務など緊急性の高い業務に追われ、本来注力すべき陳列や品揃えチェックの時間が確保できません。

消費者ニーズの多様化

かつてのように画一的な品揃えで対応できる時代は終わり、消費者ニーズは細分化・多様化しています。

健康志向、時短ニーズ、高付加価値商品への関心…これら多様なニーズ全てに対応しようとすると、品揃えの幅が広がりすぎ、在庫管理が複雑化してしまいます。

また、地域ごとの特性(単身・ファミリー層の比率など)や、天候・気温に合わせた調整が求められるようになり、品揃えの難易度が上がっています。

競合店やECサイトとの競争激化

ドラッグストアやディスカウントストア、さらにはAmazonのようなECサイトとの競争が激化し、単価や利便性だけで差別化を図ることが困難になっています。

そこで、価格訴求以外の「楽しさ」「便利さ」を提供できる売り場作りが求められます。

また、ECでは実現できない「五感に訴える陳列」「発見の喜び」を提供できる、リアル店舗ならではの工夫が必要です。

売場の課題を放置することで引き起こされる経営リスク

売場の課題を放置することで、短期的な機会損失に留まらず、企業の持続的な成長を脅かすような経営リスクを引き起こしてしまいます。

具体的には、次の3点です。

欠品や陳列の乱れによる機会損失

欠品や陳列の乱れは、お客様が「買いたい」と思った商品が「買えない」状況を生み出します。

その結果、次の2つのマイナスが生じます。

売上機会の損失

欠品はそのまま売上逸失につながってしまいます。
また、乱れた陳列は在庫があっても商品が目立たず、売れ残りにつながることもあります。

作業効率の低下

乱れた陳列を直すための作業(修正陳列)が頻繁に発生し、本来必要な発注や在庫管理などの商品部門のコア業務を圧迫してしまいます。

顧客満足度の低下と客離れ

「陳列が汚い」「欲しい商品がない」といったネガティブな体験が顧客満足度を低下させ、リピート率の低下を招きます。

売り場の品質は、企業の品質そのものと見なされ、「あの店はいつも欠品している」というイメージは、容易に払拭できません。
この結果、ブランドイメージを損ないます。

顧客はより快適で、確実に欲しいものが手に入る店舗へ流れていき、客離れが深刻化します。

廃棄ロスの増加による利益圧迫

多様なニーズに対応するために品揃えを増やした結果、売れ筋と死に筋の見極めが難しくなり、売れ残った商品の廃棄ロスが増加するリスクが生じます。

まず、需要予測に基づかない品揃えや発注によって過剰在庫が発生し、在庫の滞留を引き起こします。
この結果、廃棄ロスが発生するわけですが、廃棄ロスが増加すると、売上に結びつかない原価や処分費用が増えるため、企業の利益を直接圧迫します。

このため、品揃えの最適化は、利益率改善の生命線なのです。

売場作りの工夫のポイント

売れる売り場を実現するためには、戦略的な「品揃え」と「陳列」の工夫が不可欠です。

ターゲット層に合わせた品揃え

ターゲット層に合わせた品揃えを行うために、まず、店舗のポジショニングを明確化しましょう。
「何を強みとする店舗か」(例:低価格志向、高品質志向、オーガニック志向など)を明確にし、そのコンセプトに合わせた品揃えの軸を定めます。

また、単にターゲット層の属性(年齢、家族構成など)に合わせるだけでなく、「TPOS」(Time/時間、Place/場所、Occasion/機会、Style/様式)の観点を取り入れ、同じお客様でも生活シーンによって享受したい利便性が変わることを考慮する必要があります。

  • Time(時間)平日の夕方(時短・簡便性)には、冷凍食品やカット野菜、調理済み惣菜の品揃えを強化する。
  • Place(場所)職場やアウトドアなど、購入後の使用シーンを想定した品揃え(例:持ち運びしやすい飲料、使い捨て食器など)を展開する。
  • Occasion(機会)ハレの日(特別な日)には、輸入チーズや上質な肉類、普段使いしない調味料など、高付加価値商品の品揃えを拡充する。
  • Style(様式/状況)単身世帯向けには個食に対応した冷凍食品、共働き世帯向けには時短調理キットなどの品揃えを拡充する。

次に、「必需品」「差別化商品」「トレンド商品」のバランスが重要です。
常に一定の売上を確保する必需品、競合との差別化を図る独自商品、客足を呼ぶためのトレンド商品をバランス良く配置しましょう。

さらに、POSデータや顧客購買履歴を分析し、死に筋(回転率の低い商品)を特定し、その分の陳列スペースや仕入れ予算を売れ筋や新商品に振り分ける改善サイクルを確立しましょう。

ゴールデンラインを意識した陳列

ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)とは、成人の平均的な目の高さから腰の高さにかけての、最も商品が見やすく、手に取りやすい陳列範囲のことです(身長160~170cmの成人が自然な姿勢で目にする高さ:床から約75~135cm)。
ここへ、最も売りたい商品や利益率の高い商品を優先的に配置します。

さらに、お客様の「ついで買い」を誘発するため、使用シーンを想定して関連商品を近くに陳列(例:パンとジャム)することで、客単価アップが見込めます。

季節感を出すPOPの活用

陳列に加えて、POPは、お客様の購買を後押しする重要なツールです。
POPのデザインは、売り場全体の統一感を保ちつつ、伝えたい情報が瞬時に理解できる、シンプルで視認性の高いものを心がけましょう。

新製品のアピールのほか、年間カレンダーに基づき、季節のイベント(お正月、ひな祭り、バーベキューシーズン、クリスマスなど)に合わせたPOPを設置し、関連する品揃えを訴求しましょう。

また、単に商品の説明をするだけでなく、「今日の夕食はこれにしませんか?」といった具体的な用途や調理法を提案することで、商品の魅力と必要性を高められます。

売場作りの課題解決に!エイジスグループのマーチャンダイジングサービス

陳列の乱れや欠品、品揃えの最適化といった売場作りの課題は、人手不足や専門性の不足から、商品部門だけで解決することが難しいのが現状です。

そこで、エイジスグループでは、流通小売業に特化したマーチャンダイジング(MD)サービスを提供しています。
全国規模での店舗調査や棚卸しのノウハウを活かし、戦略的な売場維持と改善を支援します。

下記は、サービスの一例です。

  • 新商品の陳列新たに導入される商品を陳列いたします。
  • カット商品撤去・仕分カット商品を撤去し、必要に応じて仕分けいたします。
  • 商品の入れ替え棚割り台帳にもとづいて商品の入替え作業を実施します。
  • プライスカード差替え棚替え後のプライスカードに差し替えて設置いたします。
  • 52週MD計画カテゴリーリセット年間計画(52週)に基付き、特定カテゴリーの売場をリセットして新しい売場に変更します。店舗の棚割指示書に従い指定期間内に、対象店舗の全ての定番売場を新しい売場に入れ替える作業を実施します。

詳しくは、下記ページをご覧ください。
https://service.ajis.jp/service/merchandising/display.html

まとめ

売れるスーパーマーケットの秘訣は、戦略的な「品揃え」と、それを最大限に活かす「陳列」の徹底的な工夫にあります。
多様化する顧客ニーズ、人手不足、そして激化する競争環境という課題を乗り越え、いかに「売れる売り場」を継続的に維持・改善していくかが、今後の成長を左右します。

陳列の乱れや欠品といった現場の課題は、顧客離れや利益圧迫という経営リスクに直結します。

ご紹介した品揃えと陳列の基本戦略を見直し、外部リソースの活用(マーチャンダイジングサービスの導入など)も視野に入れながら、データに基づいた効果的な売場作りを推進してください。

編集者

株式会社エイジス

株式会社エイジスは、国内棚卸サービスのリーディングカンパニーとして、全国83拠点を展開。3,000社を超える企業との取引実績を誇り、確かな信頼関係を基盤に、店舗運営や店舗販促活動を多面的に支援しています。

さらに、アジアを中心に海外にも営業拠点を広げ、グローバルな小売業支援にも取り組んでいます。米国では、アジア各国の小売業ニーズに応えるためのサービス開発や研究にも力を入れており、 国内外で蓄積したノウハウを活かして、流通業界の課題解決に貢献しています。

AJIS

監修者

エイジスリテイルサポート研究所 所長 三浦美浩

1987年に東北大学卒業後、損害保険会社を経て商業界入社、「食品商業」編集長、「販売革新」編集長などを経て、2011年には商業界取締役就任 チェーンストア各社の社内教育を担当する教育支援事業などを担当。その後、2017年に独立しロジカル・サポート㈱を設立し、2020年にエイジスリテイルサポート研究所所長に就任(兼任)。長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。 従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。 従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

エイジスリテイルサポート研究所 所長 三浦美浩

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