出店計画とは?商圏調査や売場作りの手順を紹介します

出店計画とは?商圏調査や売場作りの手順を紹介します

小売業界において、新規出店は事業成長の鍵を握る重要戦略の一つです。
しかし、勘や経験に頼った出店計画では、その後の集客や売上拡大につながらないリスクがあります。

出店計画のプロセスは、商圏調査から売場作りまで多岐にわたり、一つひとつの手順を正確に踏むことで、競争優位性の高い店舗開発が実現します。

この記事では、「出店計画」の基本的な定義から、成功に導くための商圏調査や立地選定、売場作りの具体的な手順までを解説いたします。

エイジスのマーチャンダイジングサービス

商品の補充や品出し、棚替え、改装など、様々な頻度で発生する店舗の”売場づくり”をすべてサポートします。

本資料では、サービスの概要や実績などをまとめて紹介しております。ぜひご覧ください。

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出店計画とは?

出店計画とは、小売業において新規店舗を開設するにあたり、その候補地の選定、市場の調査、財務的な採算性の検討、そして具体的な店舗運営体制に至るまでの戦略や手順をまとめた計画のことです。

単に場所を決定するだけではないという点がポイントです。

出店計画の目的

出店計画の第一の目的は、新店舗が収益源となることで、事業の成長を加速させることです。
競合他社に先駆けて優良な立地を確保し、ターゲット顧客に合わせた最適な店舗コンセプトを実現することで、マーケットシェアの拡大を目指します。

計画が必要な理由

いくら店舗や商品が魅力的であっても、需要のない場所に出店したところで、売上は見込めません。
勘や経験に頼った出店は、その後の撤退リスクを大きく高めます。

緻密な計画を必要とする理由を細分化すると、以下の通りです。

  • リスクの最小化計画的な商圏調査や財務シミュレーションにより、採算が取れない立地への出店を回避し、投資リスクを最小限に抑えます。
  • 競争優位性の確立データに基づいたエリア分析により、競合が手薄な地域や、購買力の高い顧客層が集中する立地を特定し、市場での優位性を築きます。
  • 効率的な経営資源の配分資金、人材、商品といった経営資源を最も効果的に機能する店舗に集中させ、最大限の投資対効果(ROI)を追求します。

失敗しない出店計画の立て方

出店計画は、データとロジックに基づいて立てることが重要です。

ここでは、特に注力すべき、失敗しない計画の立て方を5つのステップで解説します。

1.コンセプト設計とターゲット設定

出店計画の第一歩は、「誰に(ターゲット)」、「何を(コンセプト)」提供するのかを明確に定義することです。

  • ターゲット設定既存店のデータや国勢調査などを基に、新規出店エリアの主要な顧客層(年齢層、世帯構成、購買頻度など)を詳細に設定します。
  • 店舗コンセプトターゲット顧客のニーズを満たすために、店舗の品揃え、サービス、価格帯、店舗デザインといった要素を統合した核となるアイデアを決定します。

2.商圏調査とエリア選定

コンセプトに基づいて、最も適切な立地を選定します。
この精度が、その後の売上を左右すると言っても過言ではありません。

  • 商圏の設定店舗から顧客が来店する地理的な範囲(例:車で10分圏内、徒歩5分圏内)を定義します。
  • エリア分析設定した商圏内の人口動態(特にターゲット層の人口)、世帯収入、競合店の状況、人流パターンなどを詳細に調査します。
  • 立地選定視認性、アクセス、賃貸コスト、規制などを総合的に評価し、出店候補地を絞り込みます。たとえば、郊外型フード&ドラッグでは、郊外の駐車場が十分確保できる幹線道路沿い、都市型ミニスーパーでは、ダブルワークのファミリーが住む駅前近くの集合住宅の近接など、フォーマットによって最適な立地特性が異なります。

3.事業計画・収支シミュレーション

選定した立地での事業の採算性を検証します。

  • 売上予測商圏調査データと既存店の実績をもとに、具体的な売上高、客単価、来店客数を予測します。
  • コスト計算賃借料、人件費、仕入れコスト、初期投資額(内装、設備費)といったあらゆる経費を算出し、初期投資の回収期間も含めた収支シミュレーションを行います。
  • リスクヘッジ最悪のケース(売上が予測を下回る場合など)を想定したシミュレーションを行い、撤退基準や資金調達計画を準備します。

4.店舗レイアウトと棚割計画

店舗の設計段階に入り、顧客が快適に買い物でき、かつ最大限の売上を生み出すための「売場作り」を具体化します。

  • 店舗レイアウト顧客の動線(導線)を考慮し、メイン通路、レジ、バックヤードの位置を決定します。集客力の高い商品や生鮮品は店舗の奥に配置するなど、動線を長くする工夫が必要です。
  • 棚割(シェルフプラン)計画各カテゴリーの商品を陳列する棚の位置、フェイス数(商品の並べ方)、高さ、陳列量を計画します。データに基づいた効率的な棚割が、客単価の向上に直結します。

5.オープン準備と売場作り

計画の最終段階では、実際の店舗運営に向けた準備と最終的な売場の完成を目指します。

  • オペレーション計画人員配置、シフト管理、在庫管理システムなどの運用フローを確立します。
  • 最終的な売場作り什器の搬入、商品の陳列(棚割計画に基づく)、プライスカードの設置などを行い、オープン直前の最終チェックを実施します。

出店計画の実行で直面しやすい「売場作り」の課題

綿密な出店計画を策定しても、実際の「売場作り」で直面しやすい課題がいくつか存在するため、ご紹介します。

人手不足と準備期間の短さ

特に、大手小売企業は常に複数のプロジェクトを並行して進めており、特に新店立ち上げ時の人的リソースは逼迫しがちです。
既存店の人材を新店の立ち上げに割くことで、既存店の運営に負荷がかかってしまいます。

また、内装工事後の限られた期間で、膨大な量の商品の陳列作業を迅速かつ正確に完了させるための専門スタッフが不足しがちです。
人手不足の影響で、陳列ミスや開店日の遅延、本来の棚割計画と異なる不完全な売場でのスタートとなり、初動売上の機会損失につながるリスクが生じます。

かといって、取引先企業に“売場づくり”応援を依頼することは、優越的地位の濫用の指摘を受けるリスクがあります。
「対価を支払っている」、「自発的に参加していただいている」「強要していない」から安心とはいえません。

陳列・棚割のノウハウ不足

売場作りは、単に商品を並べるだけでなく、マーチャンダイジング(MD)戦略を実現する専門性の高い作業です。
しかし、商品部で作成された緻密な棚割計画や陳列指示が、現場のアルバイトスタッフや一時的な応援人員に正確に伝わらず、理想と現実の売場にギャップが生じることがあります。

また、各店舗でそれぞれ異なる陳列が行われた結果、チェーン全体としての統一が図れないことも…。
この結果、顧客が探している商品を見つけにくくなり、購買体験の低下や、チェーン全体でのブランドイメージの不統一を招いてしまいます。

効率的な店舗の立ち上げに!エイジスグループのマーチャンダイジングサービス

出店計画の成功を確実なものにするためには、特に専門性とスピードが求められる「店舗レイアウトと棚割計画」および「オープン準備と売場作り」のフェーズで、外部の専門家を活用することが有効な選択肢となります。

たとえば、エイジスグループが提供するマーチャンダイジングサービスは、大手小売企業の皆様が直面する、上記のような課題を解決し、計画通りの売場を迅速かつ正確に実現します。

  • 陳列・改装のプロフェッショナル商品部の棚割計画に基づき、商品を陳列する開店準備作業(内装工事後の商品搬入・陳列)や、既存店の改装・リニューアル時の売場変更作業を代行します。
  • ノウハウに基づく正確性多くの小売チェーンをサポートしてきた経験に基づき、単なる作業代行ではなく、商品の陳列効果を最大化する専門性の高い売場作りを提供します。
  • 人手不足の解消新店立ち上げ時に発生する一時的な大量の作業負荷を外部にアウトソースすることで、商品部や既存店スタッフの業務負担を軽減し、コア業務への集中を可能にします。


特に、計画通りの出店や、休業によるチャンスロスを防ぐ「休まない改装」を実現する「新店セットアップ」サービスがおすすめです。

「新店セットアップ」サービスとは、計画通りの出店や、休業によるチャンスロスを防ぐ「休まない改装」を実現するサービスで、休業不要で新店陳列作業を実施することで、販売機会ロスの減少やロイヤルカスタマー流出を防止します。

「新店セットアップ」サービスについて詳しくは、下記ページをご覧ください。
https://service.ajis.jp/service/merchandising/display-remodelling.html

まとめ

出店計画の成功のためにはデータに基づいた緻密な商圏調査と、専門性の高い売場作りの実行が不可欠です。
また、計画を立てるだけでなく、「店舗レイアウト・棚割計画」の正確な実行が、投資対効果を最大化する鍵となります。

外部の専門サービスを活用することで、人手不足による課題を解消し、計画通りの魅力的な売場を効率的に立ち上げることが、持続的な成功への最短ルートとなるでしょう。

編集者

株式会社エイジス

株式会社エイジスは、国内棚卸サービスのリーディングカンパニーとして、全国83拠点を展開。3,000社を超える企業との取引実績を誇り、確かな信頼関係を基盤に、店舗運営や店舗販促活動を多面的に支援しています。

さらに、アジアを中心に海外にも営業拠点を広げ、グローバルな小売業支援にも取り組んでいます。米国では、アジア各国の小売業ニーズに応えるためのサービス開発や研究にも力を入れており、 国内外で蓄積したノウハウを活かして、流通業界の課題解決に貢献しています。

AJIS

監修者

エイジスリテイルサポート研究所 所長 三浦美浩

1987年に東北大学卒業後、損害保険会社を経て商業界入社、「食品商業」編集長、「販売革新」編集長などを経て、2011年には商業界取締役就任 チェーンストア各社の社内教育を担当する教育支援事業などを担当。その後、2017年に独立しロジカル・サポート㈱を設立し、2020年にエイジスリテイルサポート研究所所長に就任(兼任)。長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。 従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。 従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

エイジスリテイルサポート研究所 所長 三浦美浩

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