改廃とは?商品入れ替えの基準や効果を紹介します
改廃(かいはい)とは、「商品の改廃」を略した言葉で、取り扱う商品を、新商品への「入れ替え(改正)」や、売れない商品の「廃止」によって見直すことです。
近年、消費者のニーズは多様化し、トレンドのサイクルは短くなる一方です。
この速い流れに対応し、店舗の売場を常に最適化するためには、属人化しがちな改廃の基準を明確にし、データに基づいた効率的なプロセスを確立することが急務となっています。
特に、幅広く大量の商品を取り扱う小売業においては、その影響が利益に直結するため、ITを活用した抜本的な業務改善が求められています。
この記事では、商品の「改廃」とは何かという基本から、戦略的な入れ替えを実現するための具体的な基準、そして業務効率を最大化する効果について詳しくご紹介いたします。
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改廃とは?
「改廃(かいはい)」とは、「商品の改廃」を略した言葉で、ドラッグストア、スーパーマーケット、ホームセンターなどの小売業界において、取り扱う商品を、新商品への「入れ替え(改正)」たり、売れない商品の「廃止」によって見直す一連の流れを指します。
改廃の目的
改廃の最も重要な目的は、「店舗の売場と在庫の最適化」です。
これを細分化すると、次の3点になります。
- 売上・粗利益の最大化…収益性の低い商品を廃止し、市場のトレンドや顧客ニーズに合った高収益な新商品を導入することで、店舗全体の売上と利益率を向上させることができます。
- 顧客満足度の向上…常に新鮮で魅力的な品揃えを維持し、顧客が求める商品を確実に提供することで、顧客満足度を高め、顧客の「買いたい」という意欲を刺激し、リピーターを増やします。
- 在庫リスクの低減…長期間売れない「死に筋商品」を廃止することで、過剰在庫による陳腐化リスクや保管コスト、廃棄コストを低減します。
改廃の重要性
現代の小売市場において、改廃は重要性を増しています。
その理由は、次の3点です。
- 市場変化の加速…トレンドや消費者の嗜好の変化が速く、商品のライフサイクルが短くなっているため、機動的な商品入れ替えが競合優位性の維持に不可欠です。
- SKU数の増大…商品のバリエーション(SKU)が増加し続けており、限られた店舗面積の中で効率的かつ戦略的に商品を選定・配置する必要があります。
- データ活用…POSデータや需要予測などの情報を活用し、感覚的ではなく論理的な根拠に基づいた意思決定を行うことで、改廃の精度を大幅に向上させることができます。
改廃の判断基準とタイミング
改廃は、複数のデータを組み合わせて多角的に判断することが成功の鍵となります。
商品部では、以下の要素を基準に、全社的な改廃基準を策定することが求められます。
POSデータを活用した「死に筋商品」の特定
最も客観的な判断材料となるのが、POSデータが示す「販売実績」です。
- 売上と粗利益率…一定期間(例:過去3ヵ月、6ヵ月)の売上高と粗利益率を分析し、目標値を下回る商品を「死に筋商品」の候補とします。
- 回転期間(在庫日数)…商品が棚に並んでから売れるまでの期間が長期にわたっている商品は需要が低いと判断し、廃止の検討対象とします。
- 販売数量の傾向把握…一時的な落ち込みではなく、継続的に販売数量が減少している商品を特定します。
季節変動とトレンド
小売業では、季節やイベントに合わせた定期的な改廃も必須です。
特に、新シーズン立ち上がり時の改廃は、その後の売上を大きく左右します。
- 季節商品と切り替え…飲料、アイス、暖房器具など、特定の季節に需要が高まる商品は、切り替えのタイミングを逃さないよう、部門全体で基準を設けましょう。
- シーズンファーストバイ(Season First Buy)への対応…顧客がその季節商品を「今年初めて買うタイミング」を捉え、最適な商品ラインナップと陳列で迎え入れるための改廃が重要です。この初回購買の機会を最大化できるよう、新商品の導入や陳列替えの計画、思い切った期間限定セールなどの価格政策の計画を綿密に立てる必要があります。
- トレンド商品…SNSやメディアで話題となった商品や、健康志向の高まりなどのマクロトレンドに合致する商品は、積極的に導入(改正)を検討しましょう。
- メーカーの改定…メーカー側で商品の仕様変更やパッケージデザイン変更がある場合も、その情報に基づき迅速な改廃作業が必要です。
ABC分析による貢献度の可視化
ABC分析(パレート分析)とは、商品の「貢献度(売上高、利益額など)」が大きい順に商品をランク付けし、改廃の優先順位を決定するためのフレームワークです。
ランク付けした商品は、それぞれ、下記のように対応します。
- Aランク(重要)…売上や利益の大部分を占める商品。安易な廃止は避け、欠品防止を最優先にします。
- Bランク(維持・育成)…中間に位置する商品。売上を伸ばす余地がないか、プロモーション施策の余地がないかを検討します。
- Cランク(見直し対象)…貢献度が低い商品。死に筋商品の候補として、入れ替えや廃止を最も積極的に検討すべき対象です。
競合店の動向
改廃の判断においては、自社のデータだけでなく、競合他社の品揃えの調査結果を参考にすることも重要です。
競合店で売れているにもかかわらず自社にない商品は、機会損失となっている可能性があるため、取り扱いを検討すると良いでしょう。
逆に、自社独自の仕入れルートやPB(プライベートブランド)商品など、競合にはない商品群を維持・強化することも、改廃戦略の一環です。
改廃業務の現場課題
改廃業務の課題は、「情報の非効率性」と「現場との連携」に集約できます。
属人化した判断による機会損失
戦略的な改廃基準があったとしても、実務レベルで担当者個人の経験や勘に頼った判断が行われてしまえば、大きな機会損失につながります。
また、メーカーからの新商品情報や販売終了情報が、商品部・システム部門・店舗間でスムーズに共有されず、情報連携の遅れることで改廃作業が遅延し、販売機会を逃す恐れがあります。
本部指示の徹底と個店対応の難しさ
商品部から発せられる「改廃指示」を、全国の店舗へ正確かつ迅速に徹底させることも、非常に難しい課題です。
一方で、地域ごとの需要や売場のサイズ、店舗レイアウトを考慮せずに一律で指示してしまうと、店舗の収益性を損なう場合があります。
また、一度に大量の改廃指示が出ると、店舗スタッフの作業負荷が増大し、本来の接客や陳列業務に支障をきたします。
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商品の「改廃」は、小売業の競争力を決める生命線です。
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まとめ
「改廃」は、売場を最適化し、小売業の利益を最大化するための要となります。
戦略的な改廃を実現するためには、客観的なデータに基づく判断基準を明確にし、その情報を迅速かつ正確に店舗へ展開するためのIT化と業務の標準化が求められます。
本記事でご紹介した基準や効率化のポイントを参考に、ぜひ御社の商品部における改廃戦略の見直しと、業務改善にお役立てください。

