棚替えの効果やメリット、売上を向上させるコツについて解説
棚替えを適切に行えば、売上向上につながります。なぜなら、消費者のニーズに合わせて商品の仕入れや陳列棚づくりは変更していく必要があるからです。死に筋の商品をいつまでも棚に並べていても、売上は伸びません。
では、売上向上のために適切な棚替えは、どのように行えば良いのでしょうか? 本コラムでは、棚替えを行うことで得られるメリットや、売上向上のための棚替えのコツ、利用したいサービスなどをまとめてご紹介いたします。
棚替えとは
棚替えとは、店内の陳列棚の商品を入れ替えたり、商品の並べ方を変更したりすることをいいます。
棚替えの種類
棚替えには、大きく次の4種類があります。
定番棚の季節の棚替え(年2回)
商品によっては、特定の季節のみに利用されたり、利用が増えたりするものがあるため、季節に合わせて商品を入れ替える必要があります。そのために実施する棚替えです。
たとえばドラッグストアなら、虫よけスプレーや制汗剤などは春から夏にかけての需要が高まります。逆に、使い捨てカイロやリップクリームなどは秋から冬かけてよく売れます。
多くの店舗では、春・秋の年2回、実施されます。
52週MD(毎週)
52週MDとは、1年間が52週から成り立っていることに基づき、1週間単位で商品計画を立てる手法で、特にアパレル業界で取り入れられています。
1週間ごとに商品の投入計画から仕入、在庫、売上、粗利の予算を組んでいくため、対応は煩雑になりますが、リピーターに対して常に新鮮な印象を与えられ、来店頻度のアップが見込めます。
新商品の入れ替え(毎月、四半期など)
新商品が入荷するタイミングに合わせて行う棚替えです。上記の「定番棚の季節の棚替え」や「52週MD」とタイミングが重なることもあります。
個客ニーズやトレンドに合った新商品を並べることで、新鮮な印象を与えつつ、購買意欲を刺激して、売上向上が期待できます。
新商品入荷のタイミングで行うため頻度が高く、対応に追われる点が難点です。
セールやキャンペーンに合わせた棚替え(随時)
これも、上記のいずれかの棚替えと重複するケースがありますが、メーカーとの協賛などでセールやプレゼントなどのキャンペーンが実施されるタイミングで行う棚替えです。
セールやキャンペーンとの相乗効果で売れ行きが伸びる可能性があります。セールやキャンペーンの開始直前・直後に棚替えを行う必要があります。
棚替えの効果・メリット
棚替えを行うことで、大きく次の3つのメリットが得られます。
季節やトレンドに合った商品を売りやすくなる
季節商品や新製品など、季節やトレンドに合った商品を陳列棚に並べることで、消費者のニーズをタイムリーに捉え、商品を手に取ってもらい、購入に結びつきやすくなります。
特に店舗側で売りたい商品は、特設ステージなどを設けて陳列することで、消費者にアピールできます。
消費者に新鮮な印象を与えられる
仮に、棚替えを全く行わなければ、いつ来店しても同じ品揃えで代わり映えがせず、消費者を飽きさせてしまいます。
棚替えを行うことで、消費者に新鮮な印象を与え、来店頻度のアップにつながります。
売れ筋・死に筋に合わせて配置を変更できる
商品には、売れ行きの良い「売れ筋商品」と、逆に売れ行きの悪い「死に筋商品」があります。 当然のことながら、死に筋商品をいつまでも陳列していても、売上は延びません。早急に値下げなどを行って売り切り、売れ筋商品の棚を拡大することが大切です。
売れ筋商品・死に筋商品に合わせて棚替えを行うことで、販売機械のロスを回避し、売上アップが期待できます。
売上を向上させる棚替えのコツ
では、売上を向上させる棚替えとは、どのようなものでしょうか? 主に以下の3つのコツがあります。
フェイシングを検討する
フェイシングとは、商品を棚に置く数などを決めることをいいます。過去の販売実績や未来の売上予測に基づき、商品ごとに最適なフェイス数を割り当てる必要があります。
一般的には、売れ筋商品や粗利益率が高い商品はフェイス数を多くし、逆に売れ行きの良くない商品、粗利益率が低い商品はフェイス数を少なくします。
商品の正面を「フェイス」といい、陳列棚に並べる際は、正面を向けて置く「フェイス陳列」も重要です。
ゴールデンラインを意識する
ゴールデンラインとは、商品が並べられた陳列棚の中でも特に顧客にとって見やすく手に取りやすい範囲のことです。簡単にいえば「目立つ場所」ということになり、売上アップにつながりやすい場所です。
具体的には、顧客の目線の20度ほど下で、目安でいうと胸の高さに当たります。 ゴールデンラインには、売上の8割以上が集中するともいわれています。
店舗側が特に売りたいと考える商品は、このゴールデンラインに陳列すると良いでしょう。
ゴンドラエンドを意識する
ゴンドラとは、スーパーやコンビニなどで一般的に採用されている什器のことで、通路に設置しやすく、補充が簡単に行えるなどメリットが多いです。
ゴンドラエンドとは、このゴンドラの端に設けられた棚のことで、広い通りに面しているため、来店客の目に付きやすいという特長があります。
店頭の一等地ともいえるゴンドラエンドには、新商品や売れ筋商品、POPやディスプレイを設置して有効活用することで、売上向上が期待できます。
棚替えにおけるよくある課題
このように、ポイントを押さえて上手く活用することで、売上向上につなげられる棚替えですが、実施の際にネックとなるのが、手間と時間がかかる点です。
棚替えでは、商品の入れ替えに加え、カット商品の撤去や値札の差し替え、棚の清掃など、意外に多くの作業が発生します。
さらに、棚替え作業の間、店舗を閉めてしまうと販売機会のロスにつながるため、通常営業を行いながら棚替え作業を並行するケースが多いでしょう。
しかし、業界を問わずに人手不足が広がる今、ギリギリの人数しか雇用していないという店舗が多いでしょう。チェーン展開している店舗であっても、棚替えのタイミングが重なるため、他店からヘルプを要請するのは難しい状況があります。
売上向上におすすめのエイジスの棚替えサービス
上記のような課題解消のためにおすすめしたいのが、棚替えの外注です。棚替えサービスを利用すれば、店舗スタッフは通常業務に専念できます。
なお、棚卸しサービスの国内シェア77%を誇るエイジスでも、棚替えやカテゴリーリセットをサービスとして提供しております。 棚ピッチ調整、棚板清掃、データ連携によるカット商品仕分けにも対応。棚替え後の棚割り実態をデータでフィードバックするため、棚割り精度を棚替えごとに向上することが可能です。
専門知識を持ったスタッフがスケジュール通りに適切な棚替え作業を行いますので、新商品の販売機会ロスを防げます。
取引先数は累計で全国3,000社以上。40年以上、日本の小売業を支えてきた実績を持つエイジスの棚替えサービスを、ぜひご検討ください。
まとめ
棚替えは、適切に行うことで、売上向上につなげられます。売上向上を目指すなら、フェイシングやゴールデンライン、ゴンドラエンドを意識し、売りたい商品、売れ筋商品の配置には特に配慮しましょう。
ただ、通常の営業を続けながら、作業量が多く、スケジュールが決まっている棚替えを行うことは簡単ではありません。ただでさえ人手不足が進む今、棚替えは専門の外注先にアウトソースするというのも良い方法です。
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